遊び人の雑学

生活にほぼ役に立たない遊び人の雑学

しっかり混ぜるか最低限で良いのか

まぁタイトルだけを読むとわからないと思いますが

これは混合気のお話です。

エンジンと言う物が、機械として動く時の3つの要素

良い混合気、良い火花、良い圧縮

のうちの一つにあります。

さて、その混合気に関してですが

現在のガソリンエンジンのうち、直噴エンジンと呼ばれるものは

気筒の中に燃料を吹くインジェクターがあります。

現代のF1のエンジンでもそうですし

エンジンの歴史を見ていくと、どんどん燃焼室の近くに近くにと

寄って行っています。

黎明期のキャブレターである超巨大アルコールランプのような

アッパードラフトキャブレターから

改良が進められることで

サイド・ドラフト、ダウンドラフトのキャブが生まれ

そしてインジェクションの時代になり

ポート噴射、2段階ポート噴射、気筒内直接噴射と

どんどん燃焼室に近くなって、現在では中に入っているのですが

ここで疑問ができるのが、混合気はどうなっているのか?

という疑問です。

 

圧縮はシリンダーヘッドの燃焼室容積とガスケットを挟んでエンジンブロックから下の部分が作り上げる部分で

火花は、エンジンに取り付けられた補器類や電装品の中の点火装置がつかさどる部分です。

要は、上の二つは部品的な物で済むのですが

混合気だけは、部品ではなく空気と燃料の混ざった気体なので物理的な物として扱うしかないものです。

さて、ここで、物が燃えるという。

燃焼と言う物に関しての話ですが、燃焼とは光と熱を生み出す化学反応です。

エンジンでは、この時に生まれる光と熱と圧縮したガスの膨張の圧力を用いることで回っています。

さて、燃焼とは理科の授業で見る。

HC+O₂=CO₂+H₂O(化学式は苦手なので、数字は多少変えています。)

必要な物は

酸素、可燃物、可燃物が発火する発火点の温度

この三つで、完全燃焼に必要な要素は

もう一つは

燃焼温度、燃焼の滞留時間、空気との混合状態

いわゆる3Tと言う物です。

この燃焼に必要な3つの物と3Tをガソリンエンジンの中で行うことができれば

綺麗な排気ガスを出すことができます。

まぁ完全な燃焼と言う物は、CO₂と水しか出ないという事です。

実際のエンジンの燃焼では、もっと高温の燃焼ガスによって

空気中にある窒素も酸化させてしまうため、NoX(窒素酸化物)と言う物になります。

そして、完璧な燃焼が起こっているわけではないので

CO(一酸化炭素)と未燃HC(炭化水素)が残ってしまいます。

 

まぁそれでも今のエンジンでは環境に対応させるために

綺麗な排気ガスとパワーを求めて、可変バルブタイミングを採用し

混合気を理論空燃比まで近づけ完全燃焼を目指し

触媒で完全燃焼できなかった異物を違う物質に変え無力化するという

そういった事を延々と繰り返して今のエンジンがあるのですが

混合比を薄め、混ざる量も下げているため

Noxの発生が高まったり、微細な水滴として噴射されたガソリンが気化せずに

そのまま燃えてカーボンの粒になって

それがプレイグニッションの原因になったりとするので

車という様々な場所で運用されるエンジンは外因の影響を受けやすく

日本のように高低差が大きく、四季によって気温、湿度の変化が大きい場所では

非常に現在の車のコンピューターは難しい制御で動くようになっています。

 

燃焼に関してうだうだ書いたところで

話しを戻して

混合気の混ざりに関してです。

私は、混合気と言う物は、しっかりと混ぜることが必要だと思います。

車のエンジンと言う物は外因の影響を受けやすいため

混合気を最低限の混ぜだけで使い

燃えやすい時と燃えにくい時があるようではいけませんし

エンジンが壊れない安全性を担保する余地が必要です。

なので、個人的には

しっかり混ぜたほうが良いと思うわけです。

 

過去のキャブレターが廃れた理由は

調整の難しさと外因によって変化するエンジンの能力が

原因にあると思います。

ただ、今でもキャブで現代の排ガスに合わせた調整ができる人はいます。

そのことも考えると

今でもキャブレターは通じる技術であり

使える物だと思います。

ただ、しっかりとエンジンにいきわたる混合気をしっかり混ぜて送り込み

しっかりと燃やすことでエンジンはさらに良いものになると思います。

 

まぁ最近はエンジンの吸気時の気流の流れ

タンブル(縦渦)やスワール(横渦)の解析も進んでおり

点火に関しても、副燃焼室を設けて燃焼で燃焼を呼ぶという事もしているようなので

私が考えているよりも今のエンジンと言う物は

混合気をしっかり混ぜて燃やしているのかもしれません。

 

そんなところで今回はお開き

それでは