ペントルーフ型エンジンの起源とは…
現在の車のエンジン
DOHCのバルブ機構とペントルーフ型燃焼室を持つエンジン
まぁエンジンと言う物ができて
歴史が進むに変わっていったのはシリンダーヘッドだったと思います。
というか、シリンダーヘッド以外は機構的にはほとんど変わっていないです。
そういうことを考えると、シリンダーヘッドと言う物のすごさが分かるのですが
一企業の技術の粋を集めて作った2.0Lの自然吸気エンジンで90馬力の時代から
同じ排気量の自然吸気エンジンで200馬力のエンジンが工場で大量生産されているという。
そういう事がシリンダーヘッドの構造変更と精度の追求と素材の置き換え
製造技術の向上でできる。
エンジンと言う物というかはすごいなと思います。
そんなところですが、私はペントルーフ型燃焼室は何が起源なのか?
という所に疑問を持っています。
まぁ調べてみると普通に出てくるのですが
フランスのプジョーが最初にやったというのが言われていますが
着想自体は航空機エンジンを作っていたメーカーである
イスパノ・スイザからプジョーが引き抜いた技術者から得たとも剽窃したともいわれています。
まぁDOHCが出てきたからと言って、それがいきなり主流になった。
というわけではなく
半球形燃焼室が一番良い!SOHCの方が良いという時代が続きます。
しかし主流にならずとも消えたわけではなかったので残っていたのですが
当時は制度に期待ができず、素材も悪いものが多かったため強度の確保
という意味合いで肉厚な物が多かったと思います。
当時にエンジンの重心を下げるとか車両の運動性能を考えていたかどうかは知りませんが頭でっかちの重たいエンジンでは良い運動性能は生まれ無かったのかもしれません。
ついでに、当時の主流のエンジンは高回転まで回すことができなかったので
DOHCのように高回転で真価を発する機構は必要なかったのかもしれません。
また、燃料や点火系統も信頼性が低かったため
費用対効果や安定性、信頼性、馬力、重さと言う物を考えると
機構が複雑なDOHCは使いにくいという状況があったのかもしれません。
また、昔のエンジンは今のエンジンのように良いガスケットがあったわけではなく
ボルトやナットの質も悪く、締め方でさえも人によってまちまちだったので
円筒形のシリンダーをシリンダーヘッドにねじ込んでボルトで締め付ける。
という風なことをしなくてはいけないので機構が複雑になればなるほど難しいこともあったと思います。
ということで、初めて出たDOHCは主流になることは無く
30年程度続いてSOHCの時代が続いていたと思います。
そこから、第2次世界大戦が終わった後からアルファロメオが量産に取り組み始めましたが、機構が大きい為にバルブのハサミ角を広くとる必要があり
そんなに良い燃焼を作り出すことはできなかったと思います。
ただ、ホンダF1が出てきたときにはもうペントルーフの燃焼室を作っていたため
DOHCの構造とペントルーフの燃焼室は良いという結論をもう手にしていたと思います。
そして、ペントルーフ型の燃焼室を持つDOHCが本当に有利という事を世に知らしめたのが、コスワースのDFVエンジンだと思います。
F1最多勝のエンジンです。
エンジンとしては、V8の形を持っていますが燃焼室は現代の車と遜色ない
良いエンジンの形と言われています。
ただ、バルブハサミ角は32度なのでもう少し狭くすれば、さらに良かったと思いますし、この燃焼室を持ったV12が出ていればさらに連勝記録を伸ばしたのではないかと思います。(シャシバランスや当時の規定的な物は考えていません。)
ただ、バルブのハサミ角も狭くしすぎると最終的に扁平になって燃焼が悪くなりますし、プラグの位置においても変わるので何とも言えない所があります。
まぁ最近はネタ切れもひどいので
ちょいちょいエンジンの勉強もしていこうと思います。
それでは