遊び人の雑学

生活にほぼ役に立たない遊び人の雑学

5バルブエンジン…なぜ無くなった?

奇数バルブのエンジンって主流じゃないですよね。

でも、奇数バルブのエンジンが出ればものすごくスゴイ

と一斉に話題になるんですよね。

考えてみれば、日本で奇数バルブのエンジンが初めて市販されたのは

いすゞが作ったエンジンだったような気がします。

そのエンジンを搭載することで、当時低迷していた今は無い、いすゞの市販車部門の底上げになったようです。

まぁ3バルブエンジンはそんなに聞かないので

たぶんですけど売れなかったのですようね。(私は当時を知りません。)

まぁ一番伸びた奇数バルブエンジンは5バルブですね。

三菱のミニカダンガンの3G83、トヨタの4AG、ヤマハのFZ750

三菱は軽自動車のエンジンに5バルブを採用する異常さですが

4AGとFZ750はそれなりに排気量のあるヤマハ系列のエンジンなので

まぁわかるなぁと思います。

 

そういえば、奇数バルブのエンジンの解説をしてなかった気がするのでここでします。

奇数バルブエンジンは、基本的に吸気側のバルブを多くすることで

吸入量を増やそう!という事で始まったのですよね。

吸入時には、エンジンの中のピストンが下がった時の吸入負圧しかないんです。

そのなかで、少しでも吸入する混合器を増やしたい。

燃焼室に送り込むことができる混合器が増やせればパワーが出しやすい

パワー至上主義で開発していこうというのが主流だったので

5バルブエンジンでは、バルブの配置を梅皿形状に配置して設計しよう。

なんか性能が良いから実用化しようという。

そういうのが奇数バルブエンジンの考えなんですよね。

 

こういう考えはドイツのアウディやイタリアのフェラーリなど

一部の外国産の車で採用例があるんですよね。

特にイタリアのフェラーリはエンジンにかけるお金を惜しまない会社ですよね。

なのに、どうしてか5バルブエンジン、もとい奇数バルブエンジンは

なぜ廃れてしまったのか。

廃れるには、それなりの理由があり

作ってみてわかったコストパフォーマンスと想像していた性能との乖離があったんですよね。

まぁ4バルブのエンジンが5バルブの性能に追い付いてきたというのもあると思います。

まぁバルブの配置において、高圧縮にして燃焼効率を上げる。

となると5バルブエンジンはバルブ面積が大きいうえに、シリンダーヘッドの形状に凹凸が多い形になってしまうので、ダメだとなったんだと思います。

当時はまだ半球形燃焼室が多かったと思いますが

本来は、平屋根型とか言われるペントルーフ型のエンジンの方が燃焼効率は高い

と言われていて、その形を5バルブエンジンでは作りにくい

そういう事があって、消えたんだと思います。

 

そうでなければ、エンジンにかけるお金に糸目をつけないフェラーリが採用しない

その理由を説明することができないんですよ。

ああいった高級車というか、ハイパーカーを作っている会社の顧客層は

現在の技術を用いた現状最高峰の車を求めています。

その会社が、面倒くさいので手を抜きました。と言う

それでは信用を失うどころか会社が立ち行かなくなると思います。

ロマンある奇数バルブエンジン

その興亡はこれからも伸びるのかどうか

特に知りませんが、まぁ面白い機構の一つだね。

と覚えておけばよいのではないのでしょうか?

それでは