クロスプレーンとフラットプレーン V型エンジンのクランクシャフト
さてさて、暇人の日常で使えない雑学
本日はV型エンジンのクランクシャフト
フラットシャフトとクロスプレーンについてです。
何じゃ?それ?と言われると思いますが
これはクランクシャフトの形の名前です。
現在がどうなっているかは詳しくは知りませんが
基本的なV型エンジンにはクロスプレーン、初期のアメ車、ヨーロッパのV型エンジンはフラットプレーンです。
ざっくりとですが、クランクシャフトを水平台に置いた時、クランクシャフトのクランクピン(コンロッドの大端部がつくところ)の位置が
平らに見えるのがフラットプレーン
ぐにゃぐにゃしてように見えるのがクロスプレーンです。
もっと詳しく書くと
クランクシャフトを作るときに、4つのクランクピンの位置を
フラットプレーンなら180度ずつ、クロスプレーンは90度ずつ配置していると言った感じです。
もちろん点火順序も変わります。 4 8
例としてクロスプレーンのシボレーのエンジン 3 7
これで解説していこうと思います。 2 6
右に書いているのはシボレーのV8エンジンの気筒番号です。 1 5
シボレーのエンジンの場合は点火順序が
1-8-4-3-6-5-7-2となります。
次は、フェラーリのエンジンに採用されている 4 5
フラットプレーンのエンジンの点火順序です。 3 6
同じくV8の場合としてですが 2 7
気筒番号の数え方が違うので右に書いています。 1 8
そして、点火順序は1-5-3-7-4-8-2-6
気筒番号の数え方が違うので、わかりにくいと思いますが
フェラーリの気筒番号の数え方に合わせると
クロスプレーンは1-8-4-2-7-3-6-5と言う点火順序になります。
さて、ごちゃごちゃとメカ的な物の解説をした次は
具体的なメリット・デメリットについて解説していきます。
クロスプレーンのクランクシャフトでは
メリットは、バランスが良いことと低振動
デメリットは、重さと排気干渉です。
バランスが良く、振動が少ないというのは一般車に採用するエンジンとしては良いものですね。
アメリカでは、大陸を横断したり、直線の道を何時間も走ったりするので
大排気量+低振動なエンジンが必要とされていました。
なので、クロスプレーンのクランクシャフトが生まれました。
次は、デメリットともとれる音について
アメ車でデロデロとかドロドロとか言うように排気干渉の音が出てきます。
これを「良い」と言う人もいれば「悪い」と言う人もいるので
人それぞれですがこの記事ではデメリットとして紹介します。
重さに関しては、巨大なカウンターウェイトが必要になることから、重たいクランクシャフトになってしまいます。
この重さが振動を消すことに一役買っていますがデメリットにもなっています。
ついでですが、クランクシャフトが重いので、高回転まで回りにくいです。
アメリカでの運用の特性上、高回転まで回す必要はなく
大排気量なエンジンで、ストロークを大きくとって大きなトルクを生み出して
快適なクルージングをするというのが、このクランクシャフトを採用するメリットだと思います。
一言で言うと、性能を市販車に全振りしている。
という言葉が最も当てはまるんではないかなと思います。
さて、次はフラットプレーンのクランクシャフト
このクランクシャフトのメリットは軽く高回転に耐えれる。
デメリットは振動が出る。という事です。
フェラーリやロータスを代表するレースカーを作るスポーツカーメーカーが一部市販車に採用したり、アメリカのシェルビーなどのハイエンドチューンメーカーが採用したりしています。
まぁレースなどではある程度の振動は無視して作るので
フラットプレーンのエンジンを採用するようです。
高回転まで回すことができ、軽いため、スポーツカー向きのエンジンとしてフェラーリなどのスポーツカーメーカーが好んで採用しているのではと思います。
また、黎明期のアメリカのV8エンジンにもフラットプレーンエンジンは採用されていました。
さて、今回はクランクシャフトの構造
クロスプレーンとフラットプレーンについてでした。
私は最近フェラーリに興味があって色々調べていろいろ知りました。
そういう事もあってこういうことを書きました。
それでは