遊び人の雑学

生活にほぼ役に立たない遊び人の雑学

V型の定義とは…

V型エンジンという型式のエンジンがありますよね。

シリンダーとシリンダーがVの字を作るように

まぁ基本的には、60度、62度、70度、90度、180度と

エンジンのクランクシャフトを中心にして

シリンダーの中心線を引くと、シリンダーの挟み角と言う物が分かるのですが

このV型エンジンの定義が何なのかがわからなくなる時があるんですよね。

一番わからなくなるのは

180度のシリンダー挟み角のV型エンジンと水平対向のエンジンを比べた時です。

シリンダーの挟み角が180度という事は

シリンダー自体は水平になっているわけで、水平対向と呼んでも差し支えは無いんですよね。

なのに、この区別と言う物は表記の差としてしっかりあるんですよね。

違いと言えば、クランクシャフトのクランクピンの一本を

二本のコンロッドが共有しているかしていないかという差です。

私が個人的に思っているV型エンジンの定義とは

・クランクピンをコンロッドが共有しているか

・シリンダーが2個以上あってバンク角を持っているか

この2つがV型エンジンとそれ以外のエンジンを区別するものになっていると思います。

ただ、この定義が当てはまらないV型エンジンがあります。

それは、2ストロークエンジンです。

 

レースでの2ストロークエンジンの開発競争は

世界GP選手権を舞台にヤマハ、スズキがはじめ

勝つためにホンダが登場しての3つ巴の戦いになりましたが。

V型4気筒やらV型3気筒、V型2気筒、スクエア4、スクエア3などの

奇怪な2ストロークエンジンが登場しました。

そんな奇怪な2ストロークエンジンのV型エンジン

本当に奇怪なんですよね。

上でV型エンジンの定義を記述しましたが

2ストロークエンジンの場合、この定義には当てはまりません。

2ストロークエンジンの機構的に1次圧縮と言う物が必要です。

一気筒ごとにクランクケースを分断する必要があるということです。

そして、クランクシャフトの形状的に

2つのコンロッドで1本のクランクピンを共有することができないんですよね。

そもそも、2ストロークエンジンでクランクピンを共有させると2気筒にする意味がなくなります。

ただ、シリンダーに角度を付けているだけという

正直に言うと、V型と呼べないものに近いんですよね。

もしかすると2ストロークエンジンのV型の定義は

・2つ以上の角度が付いたシリンダーをもっているか

というだけで良いんでしょうか?

私にはわかりません。

 

ついでですが2ストロークエンジンは、多気筒化していくと

やはり構造が難しくなります。

外部コンプレッサーを使用することができれば

クランクケース内での一次圧縮をしなくてもいいので

それができれば、2ストの多気筒化は簡単にできるようになると思います。

まぁ現状では2ストエンジンは必要性が無いのですが

無駄遣いしても大丈夫なe-fuelが実用化されれば2ストエンジンも

道楽の道具として復権してくると思います。

 

それでは