実圧縮…エンジンの圧縮
実圧縮というと
(機械的圧縮比なんて言葉あるのかな?知らないです。)
機械的圧縮比という物は
((ボア/2)²×ストローク×π(3.1614)+ガスケット容積+燃焼室容積)÷燃焼室容積
で求めることができます。
燃焼室容積は、シリンダーヘッドを外して裏っ返して
小穴をあけたアクリル板とメスピペット、メスシリンダーを持ってきて
アクリル板をバルブが閉じている状態のシリンダーヘッドにグリスを使って張り付けて灯油をちょろちょろと入れて入った分の灯油の量で測定できます。
現代のエンジンはピストン頂部が盛り上がっていますので
その測定に場合はシリンダーヘッドの時に使った
小穴をあけたアクリル板とメスピペット追加でダイヤルゲージを持ってきて
ピストンを下げて、十分にピストン頂部を下げて
グリスを塗って、アクリル板を張り付けて灯油を注いで
(ボア/2)²×下げた分の長さ×π(3.1614)-灯油分の容積を引くと
ピストンの頭頂部の容積が分かります。
このピストン頭頂部の容積をシリンダーヘッドの容積から引くと
燃焼室容積が出てきます。
(シリンダーの容積+潰れた時のガスケット容積+燃焼室容積)÷燃焼室容積
これで機械的圧縮比は求められるのですが
エンジンの回転数やバルブの動きという物(主にオーバーラップ)や吸気の流速、ピストンリングからの吹き抜けなど
そういったことによって実際の圧縮比、実圧縮は
機械的圧縮比よりも低かったり、高かったりそういう事があります。
一番良いのはエンジンの回転状態において最適なバルブオーバーラップ
ピストンリングからの吹き抜けを限りなくゼロに近づける精度
などを突き詰めて、最大限の機械的圧縮比の損失を少なくする。
それが一番良いものです。
まぁ工作精度が上がった現代であっても寸法公差を±0にするという事はできませんし
量産エンジンにおいては公差を少なくする=高コスト化につながるので
それは価格という形で顧客に帰ってきます。
そんなところで、寸法公差が少ないエンジンが稀にある
これがアタリエンジンというものです。
逆に、公差が大きいエンジンもあって、コレがハズレエンジンです。
寸法公差±0、摺動面隙間±0、どの回転数でも吸気流速、熱の変動なし
等の物理的に設定がムリなものを数字のみで簡易に出したのが機械的圧縮比です。
そんなところで、実圧縮
どうにかして計測できるような方法ってないんですかね…
フライホイールに外部出力装置を付けて
エンジンのプラグをすべて外して、回転させて
コンプレッションゲージで測れば割といけるかと思いますが
まぁそこまでやる必要はあんまりないかもしれないなぁと思います。
残念なことに、これからの世界はEVの世界なんだそうな。
それでは